23/04/09 日記祭

(書き始めたときと、書き終えたときに数時間のズレがあるため、時系列がおかしくなっているが、リアルタイムで思ったことを書き留めていって一日の日記にするのも別に悪くない、と考えた過去の自分を尊重してそのまま残す。)

 

下北沢の日記祭に来た。行った、ではなく来た、なのは、これを書いている今、まさに日記祭の会場、BONUS TRACKにいるから。初春のうららかな陽の下、首筋を抜ける少し冷たい風に冬の名残を感じながら、小道を行き交うひとびとを眺めている。遅めのお昼を食べるひとたちの、スパイスカレーの香りが心地よい。

案の定、休日にかまけてたくさん寝て、家を出る予定の時間を過ぎてしまったけれど、自分の日記が載った「はてなブログの日記本」(とはてなブログのステッカー)は無事貰うことができた。表紙がかわいい。いつの日記で応募したのかすっかり忘れていたけれど、結局、載っていたのはコミティアに行って、クリエイティビティの熱に当てられた日の記録*1だった。全部で40人分くらいの日記が収められていたけれど、サブカル風味が漂っているのは自分だけで、ちょっと、いや、そこそこ恥ずかしい。みんな何気ない日常の一コマ、たとえば食べ物とか、買い物とかにフォーカスしているのに、自分だけ「ペンタブでも買っちゃおうかな!」とか宣ってる。最後にいきなり厳ついウイスキーの名前二つ並んでるし。脱字もあったし!

う~穴があったら入りたい。いや、しかし、自分で応募したのだし、それを選んでもらえたのだから、喜ばしいことにしておこう。でも、投稿前に見直しはすることにする。

 

日記祭の雰囲気も、自らの創作物を世に出すという点においてコミティアと似ているような気がするが、会場が青空の下、街の一区画であるということは明確に、かつ大きな差異を生み出している。

地下に埋められてしまった小田急線の線路がかつて走っていた細長い空間に、大小さまざまな飲食店や物販店が文字通り軒を連ねている、BONUS TRACKという場所。会場としてはやや手狭ではあるものの、それが街と催しの交差点、あるいは中間地点として機能している。いずれか片方を目的として訪れたひとが、もう片方にも興味を持つ相互作用があるし、生活圏の一部として、たまたま通りがかったひとが立ち寄ることもあるようだ。

日記祭それ自体に目を向ければ、それはそれは賑わっていたし、出展しているみなさんの日記も、それぞれ形式も見た目も異なっていて、一口に日記と言っても、それは非常に大きい意味でしかないのだな、と当然のことを改めて感じた。

当然と言えば、それぞれの生活はまったく、毫ほども重なり合っていることはなくて、たとえ似た出来事に際しても、それに対する反応も言うまでもなく全くもって違っている。それくらい、それぞれの人生の軌跡は「互いに素」であったにも関わらず、何気ない一日を記録するという極めて私的な営為が共通の素因数となって、幾人を今日、下北沢の片隅に集結させたということが、とても不思議で、貴重で、大切にすべきソーシャル・ネットワーキングだと思った。

 

座談会で聞いた話とか、面白かったけど、ちょっと長くなっちゃったので、今日はここら辺で。今週いっぱいネタには困らないくらい、いろいろな刺激を受けられた。

日記祭、楽しいお祭りでした。

 

今日のお酒:ディーンストン12年

 

(2023/04/10 01:48 タイトルがしっくりこなかったので、変えました)