23/02/09 ふらっ、と。

はてなブログのトップを見ていると、なんだか「益」ばかりが並んでいるような気がしてきて、ちょっとたじろぐ。

自分がこころの種をひとつひとつ摘み取って、せっせとことばを作っている横で、こんな裏技がありますよ、こうすると便利ですよ、こんないい商品がありますよ、と、叩き売りみたいな騒がしさがあるのだ、という、考えてみれば当然のことながら、自分から覗きに行くと、やっぱり驚く。

不快感があるわけではない。それもまた「発信」という、ブログのひとつの目的なのだから、むしろ、独白とか自省を垂れ流している自分の方がマイノリティかもしれない。

こんなことをした!とか、こんなところに行った!というブログは、ここよりもよほど「本物の」日記として機能しているし、見習うことができる生活のしかたとか、ものごとの感じ方とかを、(それこそ昨日の雑誌のように)摂取することができるだろう。まあ、これも「発信」の圏内ではある。

ただ、こうして俯瞰すると、メディアの一形態として、前者はある種のマネタイズを狙っている傾向が強いのかも、後者はただ書き記すのが好きなひとが多いのかも、ということもなんとなく見える。そういえば、青い鳥の足元では、月間PVがいくつだの、収入がいくらだの、と喧伝するアカウントが跋扈していたはずだ(片端から目に入らないようにしていたので、今も主流なのかは分からない。今はむしろ副業がトレンドかな?)。

人生はひどく短いので、それを謳歌するために必要な貨幣を少しでも多く集めようとする姿勢は、共感はしにくいが理解できる。いわゆるブロガーとして、そういう道を選ぶのは、仮にチャンスがあったとしても嬉しくはないかな、と思う。

だが、こうして毎日、矮小な気付きを膨らませて、キーの押下でそれっぽく書いていることを続けていると、エッセイストという仕事には、正直憧れる。何が違うんだよ、という話ではあるが。

 

今日はあまり膨らまなかったかも。通勤電車で押しつぶされて、随想の空気が抜けてしまったのかもしれません。ぺちゃんこに。