字を書くことに飢えている。
半年ほど前までは、仕事柄、ペンで字を書く機会が多かった。
最近はチャットツールやメモアプリばかりで(このブログもそうだが)、意識しなければ一文字も書くことない、ということもしばしばある。
幸い、いわゆる「漢字が出てこない」という事態には至っていないが、運動とかと同じで、感覚が鈍っていくことが目に見えている。気分良くさらさらと字を書けなくなるのは嫌なので、もうなにがなんでも字を書いてやるという気分で、日常生活のToDoや備忘録をせっせと手書きしている。
そして挙句、書道まで始めてみたくなっている。母校の学祭で書道サークルの展示を見たことも要因のひとつだと思う。「見よう見まね」だけは元来得意だったので、毛筆もさほど嫌いではなかったが、やはり2500年前から言われている通り、習わずして上達はないので。
話がずいぶん逸れてしまったが、最終的に何が今日の要点であるかと言えば、ついに人生初の万年筆を購入したことである。
思索もクソもない。ただデカい買い物をして浮かれている。
半年くらい前に見かけてからずっと憧れていた、プラチナ万年筆の#3776 CENTURY、の、富士旬景シリーズ「錦秋」を、生意気にも一本目として購入してしまった!
https://www.platinum-pen.co.jp/news/10162/
39,600円!ペン一本に!いや、世の中見まわせば、もっとするペンは無限にあるが、いやはや、使ったことのない万年筆の一本目として買うには、やや背伸びし過ぎなのではということを思わずにはいられない。
だが、いま手元で眺めるだけでも、テンションが上がる。死ぬほどカッコいい。
黒と金だけを基調とした、一般的に認識されている万年筆は仏壇と称される(個人的には揶揄されている/自嘲しているのではとすら思うが)。だが、錦秋はそれとは一線を画した、彫刻入りの赤と金のデザインは、例えるならサザビーのような、角張っているにも関わらず調和のとれた美しさがある。
本当に買って良かったと思う。ちょうど鳩居堂で一筆箋も買ったし、バリバリ文字を書いていきたい。手書きの文字は、月並みな言い方になるが、あたたかみがあるので。
ちなんで言うと、誤字をぐちゃぐちゃっと消しているところを見るのが、一番好き。
今日のお酒:ビッグピート(ハイボール)