24/05/04 五感を持ってお出で?

今日は写真美術館に行ってきた。

写真賞の名前にもなっている木村伊兵衛の展示が気になっていたのだ。それとは別に2つの企画展をやっているので、一緒に見ようという気持ちもあった。

2Fでやっていた現代写真の企画は正直微妙だったが、木村伊兵衛とコレクション展にあたる「時間旅行」には満足した。この2年くらい写真展などにも行って薄々感じていたことだが、自分はフィルム写真、とりわけモノクロ写真の光陰の世界が好きらしい。と同時に、デジタル写真の加工があまり、いやかなり、好きではないみたいだ。

今はもうスマホ一つで撮影から加工までしてSNSにアップするのが世の常識だし、なんならスマホが勝手に自分で考えて加工までしてくれる。望遠の写真の補正や消しゴムマジックなんてすごい。逆にその機能のせいで写真が証拠として使えないんじゃないかという話も見かけた気がする。

自分も少し前にスマホを買い替えた。iPhone SE 2ndからiPhone 15に。Paidy 36回払いで。カメラの進化にびっくりした。こんな薄い板の分際で綺麗に写しやがる、と。実際、インスタグラムに撮った花の写真を載せたら、カメラを買おうかと相談していた友人から「遂に買ったのか!」とDMが来た。iPhone 15であることを伝えたら、驚きとともに彼は彼自身の眼に失望したようだった。だが、やはり手元で拡大してみると補正されていることが素人の自分でもわかる。パッと見はいいが、どうにも違和感がある。

ということもあり、もうフィルムカメラを買うしかないだろうか...。という気持ちになっている。好きな芸能人がオリンパスのPENを愛用していることを高校生くらいのときから知っている(この前棟方志功もPENを愛用していたと知った)ので、ずっとPENを買おうか悩んでいたが、かなり気持ちが揺れている。

しかし、自分はまだインスタントカメラやフィルムの現像が主流だったころを経験しているからこそ、近ごろのフィルムは高さには目を剥いてしまう。好みと親しみと懐かしみでは乗り越えにくい壁である。

デジタルとアナログ2台持ちもアリだが...。それはそれでどうやねんという気持ち。まよう~。