24/05/07 Great Walking

長期休暇が終わってしまった。

10連休のうち8日は美術館か博物館に行っていて、その8日間で84km歩いていた。だいたい東京から小田原までの距離くらいらしい。よく歩いたものだ。

最終日にあたった昨日は、浅草でふぐを食べた。自分の人生の記憶を掘り起こしても、今までに食べた覚えがどうにもないので、人生初のふぐだった気がする。白身魚が好きなのもあって非常においしく感じた。後から知ったが白身魚の王様と呼ばれていたりするらしい。過言ではないと思う。

 

浅草あたりの下町には全然馴染みがないことにも気付いた。山手線の東側を越えたところだと、せいぜい浅草寺、両国、錦糸町、あとは現代美術館まわりくらいだろうか。荒川を越えたことはたぶん一度だけ、新小岩の麺屋 一燈に行ったときだけだ。

だが放浪してみるとなかなか雰囲気がよかった。まさしく「下町」の語が示す通りの昔馴染みの風景があり、昨今の再開発で流行りのガラスギラギラ建築とは縁遠いのが良い。

土地が低くなければ住みたいが、大きな川のそばで生まれ育った経験がどうにもNGを出す。水害の恐ろしさが刷り込まれているのだ。首都の災害対策は自分の田舎のそれとは比べようもないほどソフト・ハード両面で整っていると思うが、しかしやはり不安がつきまとう。数年前、台風で多摩川が増水したときのことも記憶に新しい。

 

だから引っ越し先からはどうしても外れてしまう。今の部屋が手狭になってきたから、いい家がないか探しているのだが、やはり新生活始まりたてのこの時期は物件も枯れている。住みたい街という概念もなく、条件だけで捜しているのも良くない気がする。でも引っ越しを見越して本棚とテレビ台、大きいテレビを買うのを我慢しているから、早くいい部屋を見つけたいなあ。