24/04/04 今日九重に

せいぜい一週間、開花から数えても二週間そこらしか見頃がない花を、みんな心待ちにしている。そのうえ、みんなそれを春どころかこの国の象徴のようにすら感じていることを改めて思うと、なんか、うまく言えないけど、すごい。

あえて言う必要もなかろうが、桜のことだ。

いや、ほかの花々もだいたい一週間くらいが盛りなのかもしれないけれど、やっぱり一斉に咲いて一斉に散るから、特に印象的なのかもしれない。梅や桃も、桜と同じバラ科サクラ属だけども、シンプルに植わっている本数の差でこうなるのだろうか。あるいは年度の切り替わりという社会的な節目にちょうど咲き誇るからだろうか。

平安時代ごろに春と言えば梅、から桜、に移り変わったと聞くけれど、1200年くらい、毎年同じ花を楽しみにしているというのは何とものどかでよい。

今日は井の頭公園千鳥ヶ淵で桜を見てきたが、だいたいみんな片手にお酒を持っていた。花よりお酒。コンビニには団子が売ってないから致し方ないか。

地元の桜並木のあたりでは古くからある駄菓子屋が団子を売っているので、リアル「花より団子」ができたのだが、東京では団子を焼いているところすらほとんど見かけない。かなり悲しい。桜の季節限定で団子の屋台でも引いて回りたいレベルである。

今日の日記はかなり締まりがない気がするが、みんなで同じ花を楽しみにして愛でるのはよい!のどか!てな感じのゆるふわトピックだから仕方ないな。

今年は咲き誇りの時期に快晴になる日がなさそうなのがなんとも口惜しい。青空の下の薄桃色の小さな花が、なによりも愛おしいのだが。