23/02/02 喰う福

料理が苦手だ。

できないというより、全くやる気が起きない。たとえ作るにしても、せいぜい具材を二つ組み合わせるのが限界だ。

かつてはカレーやらハンバーグやら、ポトフやら(これでも料理のうちなら簡単な方だと思うが)を作ってみたりしたものだが、必ず具材を切っている段階で飽きてきていた。買い物の最中は結構ウキウキしていたのに。作り始めてしまったから最後まで作りはしたものの、かけた手間と、それを食べたときの幸福度を天秤にかけると、後者に傾くことは全くなかった。

だから、今となってはどんなに暇でも、手の込んだ料理を作ろう!とはならなくて、自宅から少し遠くても、気になっていたお店に行ってしまう。幸い東京には飲食店が無数にある。

 

思うに、単純に食に対する興味が薄いのだと思う(衣食住の優先順位で言えば、住>>>衣>>>食、くらいの感覚がある。)。

一日何も食べなくても動けるし、空腹を感じたらカロリーメイトでも、ゼリー飲料でも、最悪炭酸飲料でも良い。どうせすぐ満腹になるのだから、定期的な食事に精力を傾けても、一定以上は義務感で腹に詰め込むことになる。美味しいものでQOLは上がらず、むしろ満腹による圧迫感に苛まれるというわけだ。

食べないと体調を崩す可能性が高いから、ある程度の野菜やたんぱく質は摂取するようにしているものの、それ自体も、なんなら腹が減ることすらも鬱陶しいとまで思える。作るのもめんどくさければ、食べることもめんどくさい。

誰かと一緒に食事する、というコミュニケーションが目的となっている場はもちろん楽しめるが、カロリーや栄養を摂取する、という側面の食事は、かなりどうでもいい。

犬屋敷壱郎のように、水だけで生きて(稼働して?)いけたらいいのだが。

あるいは、もっとたくさん食べられる体質であれば、食事を楽しめただろうに、とも思う。

二郎系を食べられる人が、うらやましい。