23/01/03 オモテ

浅草寺のおみくじは凶が出やすいらしい。

昨夏に凶を引いて落ち込み、厄除け守りを買って帰ったのだが、まんまとしてやられたということだったようだ(そもそもそこまで落ち込むなよという話ではある)。

初詣のときには正月感を味わうためにおみくじを引くようにしているので、今年もしっかり引いたのが、冷静になってみると、ただの占いの紙を一枚もらうのに100円だの200円だの、というのはとんでもないぼったくりじゃないか、ということに今回気付いてしまった。

来年からは引かないかもしれない。

いや、たぶん、正月感を味わうために引く。

 

よく考えてみると、おみくじを含む占いは、ひとびとの生活に浸透しているようで、浸透していない気がしてくる。

神社ではおみくじを引いて一喜一憂するし、毎朝のニュースでは星座占いが流れるし、手相や姓名判断なんてちょっとした街を歩けばごまんとある。

しかし、これらの占いの結果を、良し悪しに関わらず、真面目に受け取っている人は見たことがない。おみくじに関して言えば、結果を信じる人よりも「大吉なら信じる、凶なら信じない」なんて言っている人の方が多そうだし、朝の星座占いに至ってはチャンネルごとに言うことが違う。手相も年々変化していくし、姓名判断はもはや何が目的なのか分からない。芸名に句読点を付けるだけ?

 

広く一般に浸透している存在なのに、まともに正面から受け止められていることは少ない、というのは結構面白いな、と思った。

似たような性質を持つものはほかにもありそうだが、すぐには思いつかなかった。思いついたら書き留めたいけれど、星座占いみたいに、あっという間に忘れてしまいそうな気がした。

 

今日のお酒:サントリーハイボール